冒険。

広島駅新幹線ホーム。広島発ののぞみ号は音もなくホームに入ってきた。
「あっ!700系だ」と、はしゃぐ息子たちの声がこだまする。

お風呂の中で息子が「俺たち、新幹線に乗った事がない」とポツリ。
どうやら学校でそんな話になったらしい。
確かに我が家はどこか遠くに行くときはキャンプがほとんど。
すべて車での移動になる。
息子たちが新幹線に乗りたいことはよくわかっていた。
「新幹線に1回乗るのと、キャンプにたくさん行くのとどっちがいい?」
よく考えてみると酷な事を聞いてしまった。
それは大人の考えで息子には関係のない事だった。

今年は乗せてやろうと妻と話していた時だった。
岡山のキャンプ仲間からのメール。
「連休に子供が遊びに行きたいって言ってるんだけど・・・」
残念ながら妻が仕事で車もなく動きが取れそうにない。
「じゃぁ子供たちだけでも遊びによこしてよ」とのお誘い。
初めての新幹線に乗る喜び、友達に会える嬉しさ「行く!」即答だった。

それからが大変だった。
「俺、700系に乗る!」
「500系も乗りたい!」
「何時に行くん!」
「どこで降りるん!」
インターネットで時刻表を見ながらの質問攻め。

早速、学校で自慢したらしい。
「俺、俺らだけで新幹線に乗って岡山の友達のとこに行くんじゃ」
キャンプを通じて知り合いになった友達。
普通小学生と言えば学区外に親しい友達なんて少ないと思う。
ましてや県外になるとさらに少ないであろう。
キャンプのおかげで子供の世界が広がっていく。
きっと将来、すごい財産になることだろう。

「お父さん、俺たち○○○○君とキャンプに行ってくるけぇ」そんな時もいつか来るだろう。