あ〜お
赤塚祝子 無菌病室の人びと 集英社文庫
20年前には「白血病」は難病だった。大人で一番多い「急性骨髄性白血病」に罹ると、せいぜい二カ月の生命しかなかった。著者が夢見た「白血病を治したい!」という希望は、今や現実ののものになってきた。血液疾患、膠原病、そして重症の感染症に罹った人びとは、敢然と病気と闘い、怯まずに死とむきあって生きた。緊迫の医療現場から見た、無菌病室の人びとの生と死のドラマ。
石井めぐみ 笑ってよ、ゆっぴい 扶桑社文庫
マルコウ間近の妊娠。待ちに待った赤ちゃんは重度障害児として生まれてきた。身体中をチューブやコードにつながれた小さな生命と対面したときの絶望と混乱。不安ととまどいの中、可能性を信じてはじめたリハビリ。入退院を繰り返しながらも懸命に生きようとする生命に、勇気と希望を与えられ、家族は絆を深めていく。まわりの人たちに支えられ、家族がひとつになり、一緒に考え、泣いたり笑ったり。ありのままを認め合い、ともに生きる家族の愛の記録。。
上野正彦 死体は生きている 角川文庫
変死体を検死していくと、喋るはずのない死体が語り出す。「わたしは、本当は殺されたのだ」と。死者が、真実の言葉で生者に訴えかける!。突然死や自殺か他殺か不明の変死体を扱って34年。元東京都監察医務院長が明かす衝撃のノンフィクション。
上野正彦 死体は告発する 角川文庫
「毒殺が病死として葬られるのは、もうたくさんだ!」変死体解剖34年の経験をもつ”死体の権威”上野正彦が、途絶えることのない毒殺事件に怒りの筆をとった。砒素、青酸、農薬、睡眠剤、一酸化炭素、トリカブト、覚醒剤、アルコール、猫いらず、クレゾール、シンナー・・・・・。古今東西のありとあらゆる毒物殺人の謎を解き明かしながら、監察医制度の未整備な”毒殺天国・日本”の現状を告発する。
遠藤允 21歳の別離 学研文庫
美少女コンテストの常連だった主人公中掘由希子。その美しい少女に、突然病魔がおそいかかる。18歳の春のことだった。病名は白血病。由希子には骨髄移植しか助かる道はなかった。苦しい闘病生活のかたわら、彼女は骨髄バンクへの協力を訴えつづけ、テレビコマーシャルにも出演した。しかし・・・・・移植があまりにもおそすぎたのだった。
江川晴 救急外来 集英社文庫
舞川苑子は、一時、看護婦という仕事に自信をなくしたが、総合病院の救急部に再び勤務。殺傷、自殺未遂、交通事故、そして歯痛など、さまざまな患者の生と死の狭間で青春を燃やす。厳しい先輩看護婦の叱責に堪え、居丈高な医師の暴言にも堪え、夢中で仕事をこなしていく。「救急外来」の実態を赤裸々に描く、ドキュメンタリー小説。